継続するメリットは何?
重要な介護の一つである口腔ケアですが、毎日継続して行うことで体にはさまざまなメリットをもたらします。
まず一つは、口腔ケアの実践で口の中の汚れを取り除き、口腔内の清潔を保つことが出来るようになります。日々の積み重ねがとても重要ですが、口腔内の清潔を保つことは、虫歯や歯周病を予防することにもつながります。
また口腔内には、細菌もたくさんいます。細菌をそのままにしておくと、口腔内にとどまっている場合はいいのですが、どんどん体の中に入っていってしまうと、誤嚥性肺炎や心筋梗塞、糖尿病の悪化などにつながることもあります。
また口というところはウィルスが体に侵入するときの入り口にもなります。特に高齢者は免疫力も低下しているので、感染症、例えば風邪やインフルエンザといったものにもさらに感染しやすくなる可能性があります。口腔ケアを実践することで、口の中の自浄作用を高め、ウィルスの侵入を抑えることも期待できます。
そのほか、口腔ケアを行って口腔内を刺激することにより、唾液の分泌機能や嚥下機能も刺激され、これまであまり食べることが出来なかった人が、少しずつ食べ始めることが出来る場合もあります。口を動かすことによって話をすることもできるようになることも少なくありません。
これらは、高齢になり自然と生じてきた認知レベルの低下や認知症、また廃用症候群の予防にもつながります。食べるという楽しみが、生きる意欲、健康を維持する意欲を向上させるのです。